トゥルーラブストーリー

 

 

 

 

 

 

ときめきメモリアル全盛の恋愛ゲームが乱立し始めた頃に、しっかりとコンセプトのあるゲーム内容が受けてヒットした人気の恋愛ゲームです。
通称『TLS』。
コンセプトは「せつない恋愛」なので最終的には両想いになるも、必然的に別れが訪れるようになっているゲームですが・・・新しいギャルゲーの方向性を示したといえるでしょう。

 

 

 

親の都合で転校することになった主人公が、転校する事を内緒にしつつ、残り1ヶ月の学園生活を送りながら気に入っている女の子と仲良くなるのを目的としています。
EDでの主人公のモノローグのセリフで、「正直、別れてしまえば終わり」がまさかの賛否両論を呼び、苦労して結ばれたのにある意味救いのないEDが、『R』では変更されています。

 

 

発売前は話題性の乏しかった本作はでしたが、派手ではなく「地味」な作風が作品の個性となり、『ときメモ』や『サクラ大戦』に続く人気シリーズになります。
その後シリーズ化し、キャラクターの魅力とストーリーを作りこみ、このゲームのシステムを系譜として『キミキス』『アマガミ』といった神ゲーが生まれました。
本シリーズの登場キャラクターは、インパクトのない全員「普通」の見た目で、逆にこの要素が新鮮でウケたのかもしれません。
『TLS3』まで関わった松田浩二氏による絶妙なキャラクターデザインも評価が高く、今でも同系統のデザインを指して「TLS系」と言われるほどです。。

 

 

始めにプレイヤーのステータスとプレイする季節を決めてから、ゲームはスタート。
ヒロインは固定キャラ5人に季節ごとの限定キャラ1人を加えて、選択した季節によって一部登場するキャラクターが変わったり季節限定のイベントもあります。
登場キャラクターが一通り出たら、ヒロインとなる娘に的を絞り攻略していきましょう。
妹の「みさき」の部屋に行くことで、プレイヤーに対する好感度をチェックすることができます。

 

 

システムは、休み時間や放課後にヒロインのいそうな場所に足を運んで出会いを重ねると、どんどん好感度が上がり仲良くなっていきます。
さらに下校の時に一緒に帰ると、会話の話題やプレゼントによって好感度とヒロインの気持ちを高ぶらせることができるので、条件を満たすとデートに誘うことができます。
家までの距離ゲージとドキドキゲージのバランスを調整しないと、女の子は一人で帰ってしまうため・・・やみくもな行動と会話では攻略はできません。
しかしながら、この下校会話では画面がフルアニメーションで動くため、移動時の背景の変化やキャラクターの表情の変化まで付いていて、この臨場感こそこのゲームの醍醐味と言えるのではないでしょうか。
好みのヒロインとのエンディングを迎えるためには、デートイベントは必須になります。

 

 

そして、作品全編に漂う物悲しい雰囲気を盛り上げる音楽が素晴らしく、どれも高品質です。
本作では、なんと今や日本のトップ女優ともなった「仲間由紀恵」が主題歌の『トゥルーラブ・ストーリー 〜恋のように僕たちは〜』 を歌い、CMにも出演しています。
当時はまだデビューしたばかりのアイドルでしたが、作品の世界観が最もよく表現されているとして、TLS史上のベストソングと人気が高く、OPムービーの高品質アニメと相まって、シリーズ最高傑作の神曲だとされています。
OPムービーの綾音の登場シーンとサビの部分がリンクする場面では震えました。
私はCMでこの曲を聴いて、購入を決めましたほどです!
もちろん、シングル・アルバム共に持っています♪
雑誌の「電撃プレイステーション」の付録に収録されていたCMを何回観たことか・・・。
問題点の修正、追加要素を収録した廉価版の『トゥルー・ラブストーリー 〜Remember My Heart〜』 (通称TLS「R」)も後に発売されていますが、もろもの事情でOPとEDがアニメともども差し替えられたために、それが要因で批判されるくらいの人気がある曲でした。
そのため、旧OPを目的に初期版を愛用するファンも多数いるとか。

 

遠い日のメロディー / 仲間由紀恵

 

15年以上続く長寿シリーズとなった原点である今作は、雰囲気ゲーの代表のようなゲームです。

 

 


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